平成 25 1

                         

☆伝統あるテンヤ(活シャコ餌)を使ったスミイカ釣り

 

                鶴見潮見橋『新明丸』新明利勝船長・慶樹船長

                常連の方々から教わった事と釣行体験のまとめ

釣り方

《活シャコの付け方》

   左手人差し指と親指でシャコを真ん中で折る様につかむ

   シャコの尾を横にまたはⅤ字にハサミでカットする

   捕脚の第一関節をハサミでカット(脚部を全て取ってしまう方法も有り)

   丁寧に尾部から頭部に向け串を刺し目と目の間の少し下めに串先を出す

   両目(頭)を上に向く感じで頭部の真ん中付近を輪ゴムで固定(きつ過ぎず

ゆる過ぎずに)3対の歩脚はフリーに

 

《シャクリ方》

   投入はアンダースローで、テンヤが水面に着水と同時にベイトリールのスプ

ールを一度親指で止め(バックラッシュ防止)その後フリーにして着底後糸

ふけを取る。波風が有る時は竿先を下げて糸ふけを多く出さない事

   竿に力を入れずに『キュッ』とシャープにシャクル。その後ゆっくり竿を下

ろして行く。着底後待ちを取ってまたシャクルを繰返す。スミイカは落ちて

来るテンヤを見ている。動いているテンヤには乗らない。着底後静止したテ

ンヤに乗る。

   基本のシャクリは糸ふけを取りながら竿先を下げ1.5mシャクル(実際の高さ

50cm)。着底後糸は緩め過ぎず、張り過ぎず待ちを入れて再度シャクル。イ

ンターバルはその時の状態で違うが5秒~15秒間隔(通常は5秒がベスト?)

遠投の投入後は糸ふけを十分に取り大きめのシャクリ、段々手前に寄せて来

るのに従いシャクリ幅を小さくする。1日中シャクルのでシャープでソフト

なシャクリを心がける。その時に重みを感じたらそのまましっかりと合わせ

て竿はリールを巻きながら戻して行く。船下で十分乗るので糸ふけを出し過

ぎずに念入りに探る事。その時合わせバレ(チップ)、やや重みを感じたら直

ぐ下ろして丁寧にシャクル、落とし込みでテンヤを押さえたり、引っ張る感

じがした時は乗っている確立が高いので少し『間』を入れてからしっかりと

合せる。

   前触れは・・シャクった後の落してゆく時にコンと来り、テンヤが底に着

いた時に跳ねるような魚信やコンコン、ファファとした魚信が出る。イカ

ま違いなくそばにいるので2、3秒後に確りシャクる事。                             

   合わせが弱い時2度合せはしない。(バレの原因)リールの早巻きでしっか

りとハリ掛かりさせる方がベスト

   潮が早くテンヤが流される時は、まめに巻き上げ潮先へ再度投入する事。

   リールのドラックはきつく閉めておく事。緩いとバラシの原因になる

   深場でのシャクリはシッカリと大きめにシャクル、(二枚潮等でシャクッた

つもりでもテンヤがあまり動いていないケースもある)

 

《取り込み方》

   シャクって乗せたイカが身切れしない様に波に気を付けながらゆっくりと

リールを巻く。

   乗せたイカは水面で墨をはかせる。

   慌てずゆっくりと竿を立てテンヤを持って取り込む(道糸を持たない)ここ

で注意したい事はイカを船縁にそって上げた時に竿先が鋭角的になり竿先

が折れる事がある。鋭角的にならない様に竿尻を引き気味に取り込む方法も。

   片方の手でテンヤを持ち、もう一方の手でイカの首をぎゅっと押さえ、腹を

下にしてイカの吹管を海に向けて船縁に押し付けて、テンヤをはずす。

   首根っこをしっかり押さえていればイカが墨をはけない。静かにスカリに入

れる。

   イカがシャコに抱きつきハリ掛かりしていない時は、とにかく船内に取り込

む。

 

《沖上り前に》

   スカリは網目が少し粗いものでスカリの先からひもまでの長さが2.2m以上

の長めが必要(船縁のパイプにひもを確りと縛りスカリは海に浸かる用に)

   沖上がり前にイカの入ったスカリを海に10分程、浸けて墨をきれいに洗い

流す。

   バケツに海水を汲みイカを11尾、墨を洗い落とす。

   出来れば甲羅を抜き、筋を二つ切り、引っくり返して墨袋のみ排除し海水で

再度洗いビニールに入れてクーラーへまで出来れば完璧です。

 

《即、絞めたい時》

   取り込み、イカの首根っこをしっかり押さえ急所の目と目の間を鋭利なもの

で刺すとイカの色が変わる。間違っても首根っこの押さえを緩めない事。(

墨を大量に吐かれるから)

 

《自宅でのイカの処理》

   自宅でのイカの処理中で墨袋を破り、墨爆弾が破裂、お勝手の洗い場が真っ

黒、黒の経験があります。常連さんに教わった方法は1回に食べられる分ず

つビニール袋に入れ冷凍庫で凍らせる。必要な分だけ取り出し、半解凍し、

まだ内臓が半分凍っている内に取り除いてしまう。良い方法だと思います。

 

《私の竿の選択》

前半の竿は軽量で竿先の感度が良いDaiwaのメタリアスミイカH240

後半の深場用の竿は腰の確りした TICA JAPAN 江戸スミイカテンヤ240

を使用していて気に入っている。

①スミイカテンヤ仕掛け(浅場用) 
②スミイカテンヤ仕掛け(深場用)