14.勝浦のテトラで黒鯛ねらい・・気がつくと

1977年の話
㈱T本社編

 

2日休みがとれ会社の同僚Hさんと黒鯛ねらいで釣行を決め昼前に自宅を出発Hさん宅に寄り勝浦へ3時頃到着、当時有名な黒鯛名人が経営する釣具店があり餌を買い情報収集。近くの堤防のテトラから夜半の黒鯛ねらいで、当時流行の遠矢ウキ風の自作棒ウキのトップにケミホタルを付けコマセを撒いての釣りで軽食に菓子パンと飲料水を用意、テトラの上で安定する足場を確保し釣り具1式玉網やヘッドライト等全て準備し4時頃から釣り開始、段々と日が沈み夕まずめを迎える。コマセを撒き水深等変えたりと色々工夫しながら攻めるも魚信なし飽きずにコマセを撒き付け餌がない事もあるが、本命からの魚信や気配は程遠い。離れた所にいるHさんとたまに会話するも真っ暗な海で光るウキを見つめているのみ。気が付いたらいつの間にか明るくなっている。何も釣れていない。この頃になると何も考えずひたすらコマセを撒き餌のチェックをしているだけでだいぶ時間も経過し飽きてきた。Hさんに『そろそろ止めようか』『そうだなあ。止めよう』時計を見ると正午を回っていた。帰りのラーメン屋で朝昼一緒の食事を済ませトイレを借りる。店の駐車場でちょっと一休みと爆睡、気が付いたら夕方の5時を回っている。帰宅は夜になっていた。考えてみると釣りをしている時間は20時間で丸々1日起きていた事になる。今回の釣りは無駄な時間を過ごした最長記録である。暗い中でのテトラや睡眠不足や疲労の中での無理な運転と一つ間違えると命とりになりかねない釣行でした。危険な場所と睡眠不足での無理な運転には、皆さん気をつけてください。 

 

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