5.ヘラブナ釣り《釣り堀編》

1961年頃からの話
【少年編】

 

父の話:鮒釣り大会で突き出した好場所に入り真鮒を釣りまくった(90匹)が惜しくも2位だった。1位はヘラブナ10枚で目方(重さ)の勝負だった。非常に悔しかったと思う。父が中古のバイクを買いちょっと遠出が出来る様になった。そんな訳で私のヘラブナ釣りも始った。まずは釣り堀からで餌を付け振り込む。道糸を沈めヘラウキが馴染む。モゾモゾからツンで合わせる。釣る場所はいつも端っこで隣に父『合わせが遅―い。強―い。今のでいい』等父のマンツーマンの指導のお陰か。ウキの動きを見て合わせがピタリと決まった時、集中出来て実に面白い。当時の良く行った釣り堀は足立区西新井大師の近くの『金水園』でその他近くに『大師園』『八方園』もあった。当時の餌はウドンで餌の大きさに切ってサナギ粉をまぶしただけ、それでも良く魚信がありまた良く釣れた。ちなみにヘラウキは父の手作りでトップの目盛りを綺麗に色分けして塗り、ボディーの孔雀の羽根は抜ける時期に近くの小動物園に行き羽根を分けてもらい切って張合わせて作っていた。

竿:8尺.9尺のグラス竿(メーカーはNFTやエビスだったと思う)

  

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