2.故kk氏との出会い

1980年~2008年の話

 

kkさんとの出会いは私が営業で江東区を担当していて海沿いで一休みする場所を探していると暁埠頭公園で延竿に電気ウキの釣り人発見、声をかけると青イソメでセイゴが夕方から夜半にかけてよく釣れる。『私は毎日来ているので、良かったら竿を持っていらっしゃい』と気さくに誘われ、肩を並べる事になり、ちょっと沖目の岩盤のかけ上がりで良型のメバルも釣れ、磯竿に電気ウキ仕掛けでセイゴ、メバル狙いで時にフッコもと釣行を重ねる事になりました。kkさんは私が今まで会った釣り仲間と違いました。例えば魚信がないと『こっちの方が良く引くのでこっちへいらっしゃいよ』と自分の場所を空けてまで呼びます。こうゆうタイプは初めてで驚き考えさせられました。歳は私より20歳以上年上で日本橋生まれの江戸っ子で港区三田にお住まいでした。釣り歴はまだ浅い様で、今度一緒に違う場所での釣行をと誘い千葉県の袖ヶ浦へキス釣りに行きましたが喜んでもらい、その後kkさんは単独でまるまる1日(朝から次の日の朝まで)のハード釣行でキス1束、秋口にはコッパガレイも1束の記録を達成、次に釣船での真子鰈釣り、私の常宿浜松町『辰金』に誘い、釣り方等教える。すぐマスターし釣り続けるがその後住まいを港区三田から神奈川県横浜市金沢区へ移られ、金沢八景『荒川屋』を常宿として真子鰈釣りの腕を磨き名だたる常連さんたちと渡り合った。kkさんはマージャンが好き、また歌はプロで絶対音感の持ち主で生徒さん達に歌を教えていました。江戸前の釣りの世界に引き込んだきっかけは私ですが江戸っ子の気さくさとバイタリティーあふれる釣りっぷりが『荒川屋』の常連さんに溶け込み人気を博したのだと思います。ご冥福を祈ります。

 

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