木 葉 鰈 信
道具立てや操作の基本について
《釣り竿のセット 竿は竿先から継ぎ 仕舞う時は竿元から抜く》
釣りを始める前に釣竿をセットする時は振り出し竿だろうが並み継竿だろう
がガイド付きの磯竿だろうが必ず竿先からきっちりと丁寧に継いで行く。振
り出しの磯竿は(リールをセット、ガイドに道糸を通しウキ等の仕掛けをセ
ットして置いた状態)ガイドの向きを同じ方向に揃えながら竿先から継いで
行く。へら竿などは竿先のリリアン糸に道糸を繋ぎ糸巻きから道糸を出しな
がら竿先から順に竿を継いで行く。今度は釣りを終えて竿をたたむ時は乾い
たタオルで竿の汚れ等を拭き取りながら竿元から竿先に向かって順々に仕舞
って行く。
《失敗談》並み継のへら短竿で竿先を出そうと竿を傾け振った時、トップの
竿先が勢い良く前のホソへ一直線、そのまま行方不明になりました。体の向
きを横の草原に向ける心配りが必要であったと反省
《ハリスは道糸よりも細く》
私の道具立ての基本をホソの真鮒釣りを例に取って見ると
魚種は真鮒で何時も尺鮒を念頭に置いている。まず釣るポイントの川幅等で
竿の長さを決める。竿はへら竿で5~7尺の長さが多い。仕掛けはトップに
小型のカラスウキその下にシモリウキ5~7個を水中に沈める。道糸は1.2号
ウキ調整オモリを付けハリス止めを介して鉤は赤虫鉤の3~4号ハリス0.4号
付き、この仕掛けで尺鮒が取れると考えている。道糸は対岸の小枝や草等に
仕掛けがよく絡むので太目にしている。小鮒が柿の種サイズになるとタナゴ
仕掛けや鉤も秋田キツネやタナゴ鉤に変える。当然道糸やハリスが細くなる。
◎ここでの基本はハリスは道糸よりも号数を落とす(細くする)事。
大物が掛かったり根掛かりした時に道糸ではなくハリスから切れる様に、被
害を最小限にする。
《昔の話》美浦村間野地区のホソに釣行、魚信があり合せるも大鯉らしく3号
の鉤が伸びたり、ハリス切れしたりを繰り返す。ここで『釣り上げたいモー
ド』に入ってしまい赤虫鉤5号、ハリス0.8号に変える。この時の道具立ては
カーボンの振り出しへら竿の6尺(3本継)卸し立ての仕掛けは道糸1.2号カ
ラスウキ(¥800-)シモリウキ5個(セット¥1,500-)鉤赤虫3号(ハリス0.4
号)→5号(ハリス0.8号)に赤虫をたっぷりつけ魚信で合せ竿をためる。そ
の時竿を持った根本で『ボキッ』とっさに左手をその上にそえる『ボキッ』
左手の上でも再度折れ、竿先と仕掛けは水中へ消えた。卸し立ての仕掛けが
惜しくてホソを探すも見つからず。広い川を見ると私の仕掛けが水面を泳い
でいる。ガックリである。この時、45cm~50cmの大鯉が乗っ込んでいてハ
リスが切れた時点で諦めるべきだったと反省。その後も息子が私のカーボン
のへら竿を使ってやはり折られている。それ以後私は粘りのあるグラスのへ
ら竿(江戸川)を使って今現在も折られていずまた太いハリスを使わない様
に努めている。またウキの側で泡立てがしたら少し休ませて鯉を避ける様に
している。
《仕掛け作り》
◎船の白鱚80cm2本鉤仕掛け10本セット作成例
【用意するもの】
ハリス:シーガーエース1号9m20cm
鉤 :オーナー赤ジャスト・キス8号20本 超細軸、半スレ、半ヒネリ
ビーズ:グリーン夜行ビーズ20個(安価な算盤型プラスチックの1号)
【その他】
ハサミ、ハリ結び器、空き小缶3個、メージャー、ボール紙(B54つ折り
手帳風)拡大鏡(頭からかぶるタイプで両手が空く)セロテープ、ゴミ入れ
【図面】
鉤先からハリス長80cm、途中40cmの所に8cm枝ス、鉤の2本鉤で
鉤のちもとにグリーンの夜行ビーズ1個付きの仕掛け
【作り方】
3個の空き小缶に鉤10本、10本、ビーズ20個を分けて入れて置く。
最初の小缶の鉤とハリスをハリ結び器に接続し、鉤+先ハリス長42cm(
2cmは結びと余り糸分)を作り糸端にセロテープを付け見本としこの長さ
に合わせて同サイズをあと9本作る。次の小缶の鉤とハリスでも同様に鉤+
枝ハリス8cm含むハリス長50cm10本を作る。拡大鏡で見ながら20
本の鉤付きハリスにビーズを通す。先ハリス42cmの糸端から2cmの所
と後ハリス50cmの枝ス部8cmの所を同方向に重ね合わせこのポイント
を軸に8の字結びで締め余り糸を切る(結ぶ時ビーズは枝ス鉤寄りに寄せて
結ぶ事)最後に糸端にコブを1つ作る(自作のスナップ付きタル型ハリス止
に接続のコブ)B5番4つ折り手帳風にしたボール紙の上下に10箇所の切
れ込みを入れ、切れ込みに先バリを付けもう一方の切れ込みに向けて仕掛け
を巻いて行く。鉤の所2箇所と糸端をセロテープで止める。同様にして10
本セットの出来上がり。あとはボール紙の端に仕掛けの種類、鉤の号数、糸
の太さや長さ等を記入しておく。
【仕掛け作りの注意点】
鉤の管理をきちっとする。仕掛け作りの途中で鉤が行方不明になったら仕事
を中断してでも鉤を探す。仕掛け作りを始めたら終わるまで他の事はしない
。最近は老眼で苦労するが以上の2点に注意して楽しく自作の仕掛けを作っ
ている。
《船竿の選択について》
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水深や潮流によっての使用オモリでの竿の選択、使用オモリの号数を背
負える竿を選ぶ。
ターゲットの魚を釣る船宿で使用する道糸とオモリの号数を確認する。
竿には錘負荷表示がしてあるが実際にはそれ以上にオモリを背負える。
私の竿の例 錘負荷 使用オモリ
鱚竿 1 5~10号 15号
2 15~20号 25号
鰈竿 30~50号 50号
鰈短竿 30~50号 60号
短竿 30~50号 80号
万能竿 30~50号 60号
イカ竿 80~150号 150号
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釣る魚種によって竿の調子を変える。先調子と胴調子
普通7:3調子が多いが向う合わせやコマセ鯛、ヒラメ等は6:4調子
の胴調子が向いている。また手持ち竿で繊細な魚信で合せる釣りには7
:3調子から8:2調子の先調子が向いている。
またイシモチ釣りの時はオモリ負けする様な竿とオモリとのバランス
やナイロンなどの伸びのある糸を使う。オモリが底を跳ねず丁度良い。
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竿の長さについては浅場では潮先の人とラインが重ならない様に竿の長さを調整、アジのサビキ釣り等は長竿が必要、波の高い時は長竿が底立ちをキープしやすい。また風の強い時はあおられ短竿の方が有利、どちらかと言うと私の好みは短竿です。
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魚の大きさや重さ、引きの強さでの竿の選択イカ角に何杯もイカを乗せると相当に重いが水面まで寄せられれば浮力が働いているのでその竿で良し。他の魚も同じで水面でタモ取り出来ればその竿で良し。しかし魚に先手を取られ思う様に水面まで魚を寄せられなければその竿は失格。大物にはバットの確りした竿で魚が掛かると胴に乗り綺麗なこうを描いて魚を寄せられる竿が理想。
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特殊な竿、専用竿についてテンヤのスミイカ竿等はシャープにシャクってイカを乗せるのでバットの確りした先調子の竿を使う。オモリが背負えるだけの柔らかい竿は使えない。それとそのまま取り込むので海水を含んだイカの重さも加味する必要がある。また釣具店では釣り物に合った竿や専用竿を用意しているので適切な竿をチョイス出来る。私は店員に声をかけ必ず直接オモリを付けて竿の調子を確認している。イメージした錘負荷と違う場合がおうおうにしてあるからでその時は購入しない。
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ライトタックル最近、飛躍的に進歩した釣りが一つテンヤの真鯛釣りを始めとするライトタックルの釣りである。細くて強い道糸、新素材(PE)がそれを可能にしオモリを軽くしてもタナが取れ、竿も錘負荷の少ない軽い竿での釣りが可能になった。今後は色々な釣り物で船竿の選択が使用オモリで変わって来るでしょう。はっきりとした手応えでスリルを味わえとても楽しみです。
私の全ての釣り竿を仕分け整理した記録を見ると。破損し未修理竿や捨
てるに捨てきれずのろくでもない竿も含め現在74本もあります。また少
し処分しなければ・・・